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雪解け。

昔の話。
父に「馬鹿」という言葉を言われたことがある。なんでだったか思い出せないけれど、その時の私は全くバカげたことをしたわけでもないし頭悪いことを見せたわけでもないと思って、ものすごく憤って心にしこりになっていた。

ただ、いじめと同じで当の本人は言ったことを覚えていない。
先日何十年かぶりにその言葉を言われた。
発端はとても些細なことだった。父の家に設置したロードヒーティングの温度設定のことだった。母から又聞きした話がすべてだと思ったワタシが「もっと時間や温度を試したほうが良い」という話をした。もちろんそういうことに長けている父だったけれど、私にとっては父は最近脳の動きが悪いので「ちゃんとできてないはず」と思いこんだからそんな発言をしてしまった。
結果から言えば母が私に話の全部を教えていなかったので、父はちゃんとやっていたのだ。だから私が思い込んで余計な口をはさんだという話、それで終わるはずだった。

ところが、話の中で私に誤解されていると気づかないままに父は言った。「馬鹿じゃないのか?そんな何時間何度で何センチ減ったらどう設定しておけば解けきるかもわからないのか?そんなもの学校で物理とか習ってればわかるだろう。だから馬鹿だっていうんだ」と。

正直、私の古い傷をグリグリやられた気がしたんだ。父は一応現在の地元では一番の偏差値の高校へ。わたしのきょうだいも同じ。私に関してはなんとか2番目のとこに行ったけど、いつもあわくって勉強しないと、みたいな感じの順位だった。その後もきょうだいが大学もイイトコ入ったりどことは書かないけれどバリバリのキャリアを重ねたことにも、なんとなく勝手に劣等感を持っていて、頭がいいと言われなくてもいいけど、馬鹿と言われることにものすごく過敏になってしまう性質になってしまってた。

だけど、それもだんだん大人になって社会人としてちゃんと自分で判断して社会でもまれて渡って生きられてるようになると、学歴とか関係ないと思えるようになっていた。学校の勉強の成績うんぬんじゃなくても何かしらの業績をおさめたり、結婚した後も幸せな人生を送っているひとともいっぱい知り合ってきたからそう思っていた。

だけどまたあらためてバカにされると、私が家族の中でダメなヤツっていう気持ちがモヤモヤしてくるし、なんで父ってこうなんだろう。彼の人生にはいつだって「能ある鷹は爪を隠す」なんて言葉は無かった、とか思ってしまう。人を褒めるではなく、人をけなして自分を上げる。

3年前に大きな喧嘩をして家を建てることになって出た時の出来事も私の中には確執として残って、父とうまく付き合え無くなってる。

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あれから数週間、母としか喋らず実家にもいかずにいた。そしたら今日、何事もなかったかのように「パソコンのことを教えてくれ」と電話が来た。当然普通に直してあげたけど、心の中で「馬鹿呼ばわりした娘に助けられるってなんとも思わないのかしら」とムカついていた。

なかなか雪解けが来ない。父は何とも思ってなくても私からの一方通行の確執は解けることはないと思ってしまっている。どうやったら私の心が解けるのか、自分が知りたいところだ。
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