退院とサプライズと。
- Day:2011.05.09 20:53
- Cat:再発後地固め入院闘病記
病衣に着替えようと思ったら、看護師さんが申し訳なさそうに「これから入院の人が決まってしまって・・・」という。
瞬間的に「あ、除けなきゃってことだな」とわかっちゃった。この病院には前回も含めるともうずいぶんお世話になっている。その中でベッドが数日と空いてることは無いことはわかってた。でも淋しいなぁ。もうあっという間に次の人が入ってくるのねーと。
同室のおばあちゃんたちに挨拶もソコソコにベッドを離れ、カンファレンスルームでマルクの時間を待った。マルクはあっという間だった。私の主治医はそりゃー早いのよ。パッと来てサッと終わる。あまり痛い思いをしないのでありがたい。
止血のための安静時間に入ったので寝転がりながら挨拶をした。また外来でお会いできるように頑張ってきます、と。30分の安静時間の間に処置室に物品を取りに何人のも看護師さんが出入りした。みんな私が札幌に転院することを知っていて、声を掛けていってくれる。あっという間に30分が経つ。
最後に部屋にもどりおばあちゃんたちに挨拶をした。仕舞いには泣き虫のおばあちゃんが顔をくしゃくしゃにして泣いてしまった。「頑張ってくるから。まだここからだから。笑って見送ってね」と言うとなおさらくしゃくしゃになった。
帰るとき、一番長い間一緒だった3人のおばあちゃんが病室前の廊下まで見送ってくれた。もうひとりのおばさまなんて「握手して」という。照れくさかったので「なんかスターみたいよねー」と言いながら握手した。看護師さんも「スターじゃんっ」と笑ってた。
廊下を去っていく私にさっきの泣き虫のおばあちゃんが「頑張ってくるんだよ!だいじょぶだから!頑張りなよ!」と大声で叫ぶ。手を振りながら看護師さんと「他の部屋に丸聞こえだね」歩いた。角を曲がるときにも振り返ったら3人は見送ってくれていた。あの方たちの病気のことを思ったらなんか泣けちゃいそうだけど、笑ってバイバイと手を振った。
そしてエレベーター前。前回の退院の時みたいに「カドリエさん、退院でーす」と看護師さんが詰所に声を掛けた。カウンター越しに「長い間お世話になりました!」と大き目の声で挨拶をする。前回はちゃんと挨拶できなかったことを後悔したからね。
そしたらさ、ぞろぞろと看護師さんたちが動いてきた。つい「いいっすよー、忙しい時間だからー」と言ったけど、結局詰所にいたほとんどの看護師さんが出てきて見送ってくれた。
そして私の担当看護師さんが「ハイ、これ」と差し出してくれた。

寄せ書きだった。
手を出して受け取った瞬間、ぶわっと涙が出てきた。まずいー・・・泣くー・・・。
「え゛ー、やだー、ありがとうございますー」
「うそー、まじでー、まじでー」
そんなことしか言えんのか、私は!
見れば途中で異動になった看護師さんや、主治医や他の医師や薬剤師さん、全部で36人も書いてくれてる!私の主治医チームとは別のチームの看護師さんたちも。前回の発症時に入院したときも含めて一昨年から、別のチームでもよくお話した人もいっぱいいるからなぁ。
なかなかエレベーターが来なくて照れくさかった。なんとか涙をこらえてお礼を言いながら病棟を去った。家族が迎えに来るのを待ちながらコーヒーショップで全部読んだ。泣けた。顔が歪みそうだった。
移植、頑張ってくるし!自家移植だからGVHDは無いといわれているから感染症にさえ注意すればきっと大丈夫。ただいまーってまた挨拶にこよう。
そんな今日だった。
心あったまる。そんな一日だったよ。